『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.267
2010/04/05 (Mon) 20:47:03
せっかくの春休みだが、このところ気分がすぐれず一日中横になっていることも多い。
しかし今日は体調が良い。
新任校での受け持ちクラスが決まった。高一の数Ⅰ、数Aと、なんと中一。ずっと高校生を教えてきたから、中一の生徒なんて小動物のようで、どう扱ってよいやら分からない。
それはともかく、今年度は大きな問題を起こさずに一年通したいものだ。
写真は最近聴いたドン・ランディ・トリオの「枯葉」(現題は “ Where Do We Go from here ? ”)。これはジャズにおけるピアノ・トリオの、間違いなく「隠れ名盤」だ。 感情が鋭敏になっているときなどこれを聴くと涙が出そうになって、自分の葬式のときにはこれを流してほしいと思ったほどだ。ジャズ・ファンの人は是非聴いてみてほしい。
みなさんのところでも桜は満開だろうか。今年はとくに花見に行く仲間がいるわけでもなく、暇なときなんとなく桜ノ宮に行って、ぶらぶら桜を見てきた。花を見て酒を飲むのも楽しかろうけれど、シャブ中毒の人たちが集まって、桜を見ながら薬物注射したらさぞかし爽快だろう、などと不健康な考えも浮かぶ。
もう何年も、頭の中に「吸血ソーセージ」という言葉がこびりついていて、小説に使えないかと思うのだが、どうもうまくいかない。
外に出ると本かCDを買わずにはいられない。節約のためにこの癖を直さなければと思っているのだが、今日はフィッツ・ジェイムズ・オブライエンという作家の『金剛石のレンズ』という短編集を買った。訳がラブクラフト全集の大瀧啓裕さんで、ぱっと見た感じやはり重厚そうな文章である。
人殺しなぅ。嘘。
(c) 2010 ntr ,all rights reserved.
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No.266
2010/04/05 (Mon) 20:40:42
毎度脈絡のない日記。
かつて某派遣会社に登録していたが、いちども仕事をくれなかったのに、いまだに「お仕事情報」や「セミナー情報」なるものをメールで送ってくる。もう送ってくるな、と電話したことがあるが、派遣社員としての「登録番号」が分からないとメール送信はやめられないという。しかし登録番号が記されている社員証なんてとっくの昔になくしてしまっている。こういうことって多くの人が困ってるんじゃないか。
TVが面白くないから、「怪奇大作戦」のDVDを見ながら夕食をとっている。
僕もSRIで働きたい。「スペクトルG線」とか「カドニウム光線」とか言ってもさっぱり理解できないけれど、水棲人間やかまいたちと戦ったり、やりがいがありそうだ。
ミルト・ジャクソンの「オパス・デ・ジャズ」を聴くと精神がなごむ。ミルトのヴィブラフォンとフランク・ウェスのフルートの絡み合いがよい。このアルバムの三曲目を聴くと「妖怪人間ベム」を思い出す。ベロがさびしい街並みで一人で石を蹴っている場面などで流れていたような曲だ。
復刊ドットコム( http://www.fukkan.com/fk/index.html )は絶版になった書物をリクエストによって復刊してくれる有り難い組織ではあるけれど、同時にどうも怪しい感じもする団体である。岩波文庫の武内義雄訳註による『老子』をリクエストしたところ、蜂屋邦夫訳註『老子』が出版されたおり、「岩波の『老子』が復刊されました!」と言っていた。しかしこの二冊はまるで別の書物である。どうも復刊ドットコムの手柄でもなさそうだ。
そこからよくメールが来る。いわく
『倫理と無限』のリクエストにご投票いただきました皆さま、『宗教全般』
『レヴィナス』『哲学』『ハイデガー』『道徳・倫理学』『竹田青嗣』
『カント』に関連するリクエストに投票・商品をご購入いただいた皆さまに
お知らせです。
しかし僕はそれらのジャンルにこんりんざい興味を持っていないのである。老子をリクエストしただけでこんなメールを連日送ってくるのはうんざりだ。
(哲学書を読む暇があったら数学書を読みますよ、僕は。というかこのメール配信はやめてもらえるのかな)
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かつて某派遣会社に登録していたが、いちども仕事をくれなかったのに、いまだに「お仕事情報」や「セミナー情報」なるものをメールで送ってくる。もう送ってくるな、と電話したことがあるが、派遣社員としての「登録番号」が分からないとメール送信はやめられないという。しかし登録番号が記されている社員証なんてとっくの昔になくしてしまっている。こういうことって多くの人が困ってるんじゃないか。
TVが面白くないから、「怪奇大作戦」のDVDを見ながら夕食をとっている。
僕もSRIで働きたい。「スペクトルG線」とか「カドニウム光線」とか言ってもさっぱり理解できないけれど、水棲人間やかまいたちと戦ったり、やりがいがありそうだ。
ミルト・ジャクソンの「オパス・デ・ジャズ」を聴くと精神がなごむ。ミルトのヴィブラフォンとフランク・ウェスのフルートの絡み合いがよい。このアルバムの三曲目を聴くと「妖怪人間ベム」を思い出す。ベロがさびしい街並みで一人で石を蹴っている場面などで流れていたような曲だ。
復刊ドットコム( http://www.fukkan.com/fk/index.html )は絶版になった書物をリクエストによって復刊してくれる有り難い組織ではあるけれど、同時にどうも怪しい感じもする団体である。岩波文庫の武内義雄訳註による『老子』をリクエストしたところ、蜂屋邦夫訳註『老子』が出版されたおり、「岩波の『老子』が復刊されました!」と言っていた。しかしこの二冊はまるで別の書物である。どうも復刊ドットコムの手柄でもなさそうだ。
そこからよくメールが来る。いわく
『倫理と無限』のリクエストにご投票いただきました皆さま、『宗教全般』
『レヴィナス』『哲学』『ハイデガー』『道徳・倫理学』『竹田青嗣』
『カント』に関連するリクエストに投票・商品をご購入いただいた皆さまに
お知らせです。
しかし僕はそれらのジャンルにこんりんざい興味を持っていないのである。老子をリクエストしただけでこんなメールを連日送ってくるのはうんざりだ。
(哲学書を読む暇があったら数学書を読みますよ、僕は。というかこのメール配信はやめてもらえるのかな)
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No.262
2010/03/31 (Wed) 19:56:05
1959年のある日、ベルモント市にあるビヴァトロン原子炉が突如故障し、見学者八人が放射能障害を負う大事故が起こった。この物語は、この八人が意識を失っている間に観た幻覚の世界を描いている。
まず彼らが目を覚ますと、そこは魔法や呪術が幅を利かせ、バービ教なる宗教を皆が信仰している異様な世界だった。科学者も呪文の研究に熱中しており、ある意味中世に逆戻りしたかのようである。主人公のハミルトンは、バービ教の教会で「天に召される者のリスト」を見て、事故にあった八人のうちのシルヴェスターという退役軍人の意識の中に皆が閉じ込められているのに気づく。シルヴェスターを見つけた彼は、その頭をビンで殴り意識を失わせ、その世界から脱出するのに成功した。
しかしその次には、家庭的な中年婦人イーディス・プリチェットの世界に閉じ込められてしまう。芸術を愛する穏やかなプリチェット婦人の世界には、セックスが存在せず、みな生殖器を持たない体になっていた。ハミルトンはこの世界からも脱出を試み、何とか成功するが、今度は別な人間の意識に閉じ込められる……
前半は八人が閉じ込められる世界がコミカルなもので、ディックらしい暗さがなく、これならフレドリック・ブラウンあたりが書きそうな設定だと思ったが、転移していく新しい世界はどんどん救いのない憂鬱のものになっていく。単に幻覚の世界を描いて終わりなのではなく、そこで主人公たちが経験したことがラストの現実世界に生かされていく。
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まず彼らが目を覚ますと、そこは魔法や呪術が幅を利かせ、バービ教なる宗教を皆が信仰している異様な世界だった。科学者も呪文の研究に熱中しており、ある意味中世に逆戻りしたかのようである。主人公のハミルトンは、バービ教の教会で「天に召される者のリスト」を見て、事故にあった八人のうちのシルヴェスターという退役軍人の意識の中に皆が閉じ込められているのに気づく。シルヴェスターを見つけた彼は、その頭をビンで殴り意識を失わせ、その世界から脱出するのに成功した。
しかしその次には、家庭的な中年婦人イーディス・プリチェットの世界に閉じ込められてしまう。芸術を愛する穏やかなプリチェット婦人の世界には、セックスが存在せず、みな生殖器を持たない体になっていた。ハミルトンはこの世界からも脱出を試み、何とか成功するが、今度は別な人間の意識に閉じ込められる……
前半は八人が閉じ込められる世界がコミカルなもので、ディックらしい暗さがなく、これならフレドリック・ブラウンあたりが書きそうな設定だと思ったが、転移していく新しい世界はどんどん救いのない憂鬱のものになっていく。単に幻覚の世界を描いて終わりなのではなく、そこで主人公たちが経験したことがラストの現実世界に生かされていく。
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目次
上段の『☆ 索引』、及び、下段の『☯ 作家別索引』からどうぞ。本や雑誌をパラパラめくる感覚で、読みたい記事へと素早くアクセスする事が出来ます。
執筆陣
HN:
快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。
❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。
❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。
✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。
☃ ちゅうごくさるなし
主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。
♘ ED-209 〜 ブログ引っ越しました。
☠ 杏仁ブルマ
セカイノハテから覗くモノ
我ら一同、只管に【快文書】を綴るのみ。お気に入りの本の頁をめくる感覚で、ゆるりとお楽しみ頂ければ僥倖に御座居ます。
※ 基本的に当ページはリンクフリーです。然し乍ら見易さ追求の為、相互には承っておりません。悪しからず御了承下さい。※
❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。
❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。
✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。
☃ ちゅうごくさるなし
主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。
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セカイノハテから覗くモノ
我ら一同、只管に【快文書】を綴るのみ。お気に入りの本の頁をめくる感覚で、ゆるりとお楽しみ頂ければ僥倖に御座居ます。
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