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 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2024/11/21 (Thu) 19:22:36

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No.171
2010/01/04 (Mon) 15:21:33

大阪は今日は天気がよく、昨日おとといと見られなかった野良猫が街をうろついている。気温も高いのだろう。

僕は年末年始の休みはずっと冬眠状態に近いぐらいによく眠っていた。

「人類SOS トリフィドの日」という1962年の映画を観た。原作が好きで、忠実に映像化するとかなり長くなるはずだが、うまく端折ってあって観やすかった。人類のほとんどが流星群を見たがために失明してしまい、トリフィドという肉食で動き回る植物に襲われるという話。本来トリフィドは良質の植物油を採るために栽培され、毒をもったムチはふだん剪定されているという設定だったが、映画では単に「隕石に乗ってやってきた肉食植物」ということになっていた。原作では、人類がほとんど盲目になったときどんな社会が築かれるか、という社会科学的興味(?)も濃かったが、映画でそれがカットされるのは仕方がないと思う。

むかし関西で年末年始に必ず放映されていた映画「大陸横断超特急」のDVDを観る。何度観てもテンポが良くて面白い。広川太一郎節を楽しむDVDでもあると思う。まだご覧になっていない方は是非。

時代劇の殺陣で、刀で人を斬るときの音について姉と議論した。たしか市川右太衛門などの古い時代劇では、人を斬るときの音はほとんど入っていなかったように思う。黒澤明の時代劇などでは、今よりずっと地味だがそれらしい音が入っていた。では人を斬るとき本当はどういう音がするのだろう。きっと今の時代劇のような派手な「グサーッ」という音ではないと思う。よく切れる刀でうまく斬れば音はほとんどしないかも知れない。
しかし時代劇の殺陣で、本当にリアルなものを追求するのには限度があると思う。まず本当の斬り合いになれば血しぶきが出るはずだ。これは一部の映画では実現されている。あと人間は斬られてすぐ死ぬとは限らないから、しばらく激痛にうめいている手負いの者が画面に映るのが自然だろう。それから手が切り落とされるシーンはときどき時代劇で見るが、残酷なシーンはそれだけではないはずだ。袴というのは前の紐を後ろで交差させて、前で少し下の方で交差させ、再び後ろに持っていって結ぶ。それは一つには腹を斬られたとき、袴の上部をずり上げて傷を覆い、内臓が出てこないようにするためである。だから実際の戦闘になったら、腹を斬られて腸が飛び出し、それを必死に腹の中に戻して袴をずり上げ、再び斬り合いにのぞむ武士もいると思う。それはさすがに映画でも描けないのではないか。

(c) 2010 ntr ,all rights reserved.
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執筆陣
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快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


 ❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。

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主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。

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