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 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2024/11/21 (Thu) 19:44:21

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No.427
2011/04/08 (Fri) 16:39:55

 21世紀初頭、人工太陽のコントロール・ベースをシベリアの原始林中に建設中、地中から、有名なツングース隕石に関係すると思われる奇怪な物質が発見された。隕石状の物質は内部に磁気録音コイルを備えていた。解読されたその内容によると、金星に高度の文明があり、金星人は地球へのある種の干渉を企図していることが読み取られた。世界科学者会議は、一致して金星探検を決議し、世界中から選ばれた八人の乗組員を乗せて最新式宇宙船コスモクラトール号が金星へと旅立った。
 コスモクラトール号は金星の上空にとどまり、まず一人が乗った小さなロケットが降り立つと、厚い雲に妨害されてか、母船と連絡が取れなくなった。珊瑚やクラゲのような奇妙な植物のようなものが地面からたくさん生え、ある場所では放射能が検知された。さしたる収穫もないままこの一人が回収された後、数名の探検隊がヘリコプターで金星を探索した。電流を通す巨大なパイプと、信号を発する白い球体が発見される。地下を探ると、黒い粘性の液が川のように流れているのが発見され、それはまるで生きている原形質(プロト・プラズマ)のようだった。金属でできた蟻のような生物も見つかり、その幾匹かが捕獲されたが、それは分析の結果、単なるロボットで金星の主人ではないことが分かる。
 なおも綿密な調査を進めると、金星人たちの廃墟が見つかる。コスモクラトール号乗組員による命がけの探検の結果、金星人たちの残した記録が見つかり、それは高性能コンピュータで解読された。それによると金星人たちは、地球を侵略する計画を立てたが、その後互いに戦争しあい、滅びてしまったらしい。金星上にあった白い球体は、地球への攻撃を加えるための装置の名残であり、地下の黒い原形質がそれにエネルギーを与えていたのだ。
 探検隊員が金星で目にした謎の風物に驚き、それを科学者が解明していくのが、淡々と繰り返される小説。機械文明のために自滅したらしいとおぼろげに推察される金星文明に思いをはせ、戸惑いつつも何とか教訓を得ようとする科学者の姿は、「英知を持ちつつも未知のもの、不可解なものに対したときの人間」をリアルに描いていると言えるかも知れない。

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執筆陣
HN:
快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


 ❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。

 ❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。

 ✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。

 ☃ ちゅうごくさるなし
主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。

 ♘ ED-209ブログ引っ越しました。

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セカイノハテから覗くモノ 



 我ら一同、只管に【快文書】を綴るのみ。お気に入りの本の頁をめくる感覚で、ゆるりとお楽しみ頂ければ僥倖に御座居ます。









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