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 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2024/11/21 (Thu) 17:50:00

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No.552
2012/03/18 (Sun) 22:16:49

今場所の大相撲の幕内に「勢(いきおい)」という力士がいるが、どうも成績が振るわない。
はっきり言って勢いはない。由緒ある名前だそうだが、名前負けしているというか、そもそも「勢」などという抽象的な名前はよろしくないと思う。もっと具体的に「土石流」とか「直撃弾」にしたほうがよほど勢いを感じる。

むかし岡崎美女(おかざき・みお)というAV女優がいたが、早々に消えていった。これも名前負けしたのだろう。どんな美女であっても「名前は美女です」と言われたら誰だって「どこが?」と反発するに違いない。

以前同僚に姓名判断に詳しい先生がいて、名前というのは抽象的なふわふわしたものであってはいけない、と言っていたが、なんとなく分かる気がする。
当時の生徒に「華恋(かれん)」という名の女子がいたが、若いうちはいいけれど七十も過ぎて恋などと言っている場合ではなかろうし、また「恋」というのはふわふわしたつかみどころのないものでよくないのだという。
そういえば今年度の教え子に「風太(ふうた)」「優夢(ゆうむ)」という名の男子生徒がいたが、これもふわふわしてよろしくなさそうだ。

高校時代の同級生に「虎(とら)」という名の男子がいた。ここまで具体的な名だと良いのだろうか。しかし名は体をあらわすというか、筋肉質で痩せ型、スポーツ万能の男だった。ただし名前をつけた彼の父親は広島カープのファンだったそうだが。

「じゃりん子チエ」に「小鉄」という名の猫が出てきた。自分の姉も飼い猫に「こてつ」と名づけていたっけ。しかしこれが「虎徹(こてつ)」だと、切れ味鋭い名刀として知られる刀剣の名で、近藤勇の「今宵の虎徹は血に飢えている」という台詞が有名だから、吸血猫になってしまうかも知れない。

詩人の杜甫の庇護者として知られる厳武(げんぶ)も強そうな名だ。間違ってもレース編みなどしないだろう。

フィギュアスケートの織田信成が長男にどんな名前をつけるのか注目していたら「信太郎(のぶたろう)」だという。しかし戦国武将の血を引くのだから「~太郎」というのは幼名とか通称のようで違和感があり、他人事ながら口をはさみたくなる。織田信成はスポンサーに恵まれず経済的に困窮しているという話を聞くから、息子は「織田信金(おだしんきん)」にして、皆が間違えてお金を振り込むようにしたらどうだろうか。

「精子(せいこ)」という名前の女性を知っているが「卵子(らんこ)」という女性はいるのだろうか。同様に「繭(まゆ)」という女性はいるが「さなぎ」という名の人はいるのだろうか。

「光子」「陽子」という女性はいるが、「中性子」とか「ニュートリノ」という人はまだいないだろう。「三酸素」と書いて「オゾン」と読ませるようなキラキラネームは今ならありえるかも知れない。


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執筆陣
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快文書作成ユニット(仮)
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 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


 ❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。

 ❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。

 ✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。

 ☃ ちゅうごくさるなし
主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。

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