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 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2024/11/21 (Thu) 17:52:43

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No.565
2012/05/04 (Fri) 09:14:53

 近所でむかし酒屋だった場所にセブンイレブンが建っていて、そこの経営はもとの酒屋の主人だった人物がしている。現在八十六歳である。相当の資産があるらしいが、その人が最近「近ごろは夢も希望もなくなった」と語ったそうだ。お金があっても使う元気がないということか、ずいぶんつまらない話だと思ったが、八十六歳の老人に「おい元気出せよ」と言って元気が出るものなのか、また元気が出るとどうなるのか、ちょっと興味深くはある。

 老後に備えて貯金、とよく人はいうけれど、お金があるがゆえに働かずやることがなくなって、かえって元気をなくしたり、病気になって早く死んでしまう老人は多い。だから貯金の有無と幸不幸とはあまり関係がないようにも感じる。そもそも、自分には老後という言葉がどうもピンとこない。第一に、自分が老人になるまで生きているという保証はどこにもない。また第二には、老いという言葉からは活動の停止を連想し、活動しないのであればもはや生きる意味はなく、あとは死ぬしかなかろう、と思ってしまうから。

 ところで死んだ後はというと、魂はまったく消滅するか、そうでなければブラックホールに行くのである。というのも、魂が消滅しないとすると、これまでの地球人類すべての魂がどこかにあるはずで、では輪廻するのかというとそれでは地球人口の増加とどうも整合性がつかず、輪廻説は不自然である。だから死んだ人間の魂は絶えず増え続けるが、それがいつまでも地球周辺に漂っていたのでは生きている人間の邪魔になる。だから無限に物質を受け入れることのできるブラックホールにおもむき吸い込まれると考えるのが合理的だ。実際ブラックホールの中心、いわゆる特異点においては密度が無限大であると考えられており、それならば特異点の近傍には質量を持った物質が無限に多く存在することが出来て、魂が行く場所としてもっとも適当である。またブラックホールと外の宇宙との境界面においては時間が止まって見えると考えられており、魂は永遠に存在する一方でその主観は境界面に到達するまでの有限の時間しか経験できない、ということもいえるのである。


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執筆陣
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快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


 ❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。

 ❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。

 ✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。

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