『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.36
2009/10/15 (Thu) 23:59:12
ウミネコワールド・マネージャーの鳥谷は、黒くてスマートな拳銃を僕に手渡した。
「いいですか、われわれ八名の人間は撃たないでくださいよ。いちおうロボットを倒すために作られた電磁気を帯びた弾丸が飛び出しますが、人間に当っても重傷を負いますからね」
「ええ、わかりました」僕は舌なめずりせんばかりの期待に震えながら、鳥谷に照準を合わせてみた。「ところで、銃を持ったロボットはここにはいますか」
「はい。亜警官(mappoid マッポイド)がいます。彼らは銃を抜いたあなたに発砲してくるでしょう。あと、西部劇風の街並みも造られた区画がありまして、そこでは無頼のガンマンたちがいます。彼らもあなたの敵となるでしょう」
「彼らの銃から飛び出す弾は本物なの?」
「まさか。模擬弾ですよ」
こうして僕は、銃の入ったホルスターを腰に吊って、ウミネコワールドを闊歩し始めた。まずは、さきほどのメイドカフェ風の喫茶コーナーに足を向けた。
「いらっしゃいませ、こんにちは!!」
白と黒のメイド服を着た美しい亜メイドたちが、声をそろえて言った。
「コーヒーをもらおうか」
盆にコーヒーカップを載せて運んでくる、透き通るばかりの白い肌の亜メイド。
「おまたせしま」と言い終わらないうちに僕は彼女の胸を銃で打ち抜いた。
一瞬、沈黙につつまれた喫茶コーナー。そこには、友坂夫人や女子高生たちがまだいた。
「きゃーっ」
そこは阿鼻叫喚に包まれた。箒を振り回して追いかけてくる亜メイドたちから逃げながら、僕はなおも彼女らに発砲し続けた。
しばらく走って彼女らをまくと、娼館の立ち並ぶエリアに来たようだ。今ごろ水谷が金髪女性のアンドロイドとねんごろになっているだろう。僕はその中の建物の一つに入った。金髪のアンドロイドが「いらっしゃいませ。どのようなサービスを?」というのを無視して、一番上の三階に登り、拳銃を窓から突き出して様子をうかがった。
どたどたしていると、一つの扉が開いて水谷が素っ裸で出てきた。「おいおい、何事だ」
「お前は金髪の姉ちゃんを抱いてろよ」僕が言うと、水谷はあっけに取られたようすで僕を見ていた。そこへロボット工学者の宮島もあらわれた。彼も素っ裸だった。
「あんた、自分が作ったアンドロイドとセックスしてるのか?」
「いや、最近欲求不満でして、つい……しかし何をなさっているので?」
僕は拳銃をちらつかせた。
「ほう、ロボット射撃ですか。そんな攻撃的なお方とは思いませんでしたが」
「君らは完全に包囲されている! 大人しく銃を捨てて出てきたまえ」建物の外から、青い制服の男がメガホンで訴えかけてきた。
「あれがマッポイドかい?」
「そうです」と宮島。
「ひとつ驚かせてやるか」僕は亜警官の一人に狙いを定めて発砲した。眉間を撃たれて、そのマッポイドは一発で倒れた。すると他の亜警官たちがこちらに向かって一斉射撃してきた。一発の弾が僕の肩に当ったが、赤いペンキが飛び散るだけだった。
「アハハ、これが模擬弾か。痛くも痒くもない」
「あなたもサディストですなぁ」
亜警官たちが散り散りに逃げていくと、急にあたりは静かになった。
「いい女はいるかい」
低い男の声が、ふいに階下から聞こえてきた。
「誰だろう」
「アンドロイドの一人じゃないか?」と水谷。
ぎゅっ、ぎゅっと階段を踏みしめながら、その男はこちらに近づいてきた。
そいつが姿を現した。帽子、上着、ズボン、すべてが黒ずくめの大きな男だった。その黒い男が水谷の姿を認めると「目障りだ」とつぶやいて、平手打ちを食わせた。
「何するんだ!」水谷が飛びかかろうとすると、男は銃を抜いて発砲した。水谷は胸に銃弾を受けて赤い液体を飛び散らせた。しかし、それは模擬弾ではなかった。水谷は痙攣して、本当にこと切れてしまったのである。黒ずくめの男は、帽子を下に落とした。彼はまったく頭髪のない、はげ頭だった。
僕が自分の銃を撃とうとすると、宮島はあわてて制止し、僕を連れて階下へ駆け下りた。
「なんだい、あのハゲ? あいつの銃からは実弾が出たぞ」
「奴はある意味アンドロイドの出来損ないで……ハゲ、正確には亜ハゲ(gehaid ゲーハイド)というべきですが、人間に危害を加えないというロボットにとって最も基本的な頭脳回路が壊れています。とにかく、逃げてください」
僕と宮島が血相を変えてウミネコワールドの入り口近くまで走ってくると、鳥谷が
「どうしたんですか!? 何があった」
「亜ハゲが暴れだした。今回の施設体験は終わりだ」と宮島。
「では女性陣と友坂氏を呼んで船を出しましょう」
死んだ水谷をのぞく七名が船に乗り込み、慌てて出発したが、岸まで追いかけてきた亜ハゲは銃の狙いを定めて、友坂氏の頭をみごとに打ち抜いた。
「おい、もっとスピードは出んのか」と鳥谷は宮島をせかした。
ここはたのしい夢の島
夢かうつつか人の世の
うれいを忘れたひとときの
不思議な蜜のよろこびが
あなたの心をつつみます
亜人魚の美しい歌声が聞こえてくる。
「ほんとにこんなレジャーランドをオープンする気なんですか」僕は言った。
「もちろん。どれだけの大金がかかっていると思ってるんですか」と鳥谷。
「人ひとり死んでるんですよ」と僕。
「あなたが射撃ではしゃぎすぎるからだ」
「もういい。僕は疲れたから寝る。陸に着いたら起こしてください」
僕は舟に揺られながら、この件を警察に届け出る夢を見ていた。
「ハゲのアンドロイドが本物の銃を撃ちながら追いかけてくるんです」
「こんな顔かい?」警官が帽子を脱ぎながら振り向くと、それは亜ハゲだった。
驚いてはっと目が覚めると、僕は病院のベッドに横になっていた。
傍らの椅子で本を読んでいた看護婦がにっこり笑った。「よく眠ってらっしゃいましたね。いま先生をお呼びしますわ」と言って彼女は病室を出て行った。
自分の体をあらためると、僕はウミネコワールドを出たときと同じ格好をしていた。拳銃も手元にある。
まもなく医者が入ってきて「あ、意識が戻られたようで何より」というのを無視して、僕は半狂乱で医師を銃で撃った。医師は頭を撃たれ、どたっと倒れた。
なぜって、その医者が若いハゲだったから。ただ、撃ったあとで気づいたのだが、彼は間違いなく人間の医師だった。
(おわり)
(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
「いいですか、われわれ八名の人間は撃たないでくださいよ。いちおうロボットを倒すために作られた電磁気を帯びた弾丸が飛び出しますが、人間に当っても重傷を負いますからね」
「ええ、わかりました」僕は舌なめずりせんばかりの期待に震えながら、鳥谷に照準を合わせてみた。「ところで、銃を持ったロボットはここにはいますか」
「はい。亜警官(mappoid マッポイド)がいます。彼らは銃を抜いたあなたに発砲してくるでしょう。あと、西部劇風の街並みも造られた区画がありまして、そこでは無頼のガンマンたちがいます。彼らもあなたの敵となるでしょう」
「彼らの銃から飛び出す弾は本物なの?」
「まさか。模擬弾ですよ」
こうして僕は、銃の入ったホルスターを腰に吊って、ウミネコワールドを闊歩し始めた。まずは、さきほどのメイドカフェ風の喫茶コーナーに足を向けた。
「いらっしゃいませ、こんにちは!!」
白と黒のメイド服を着た美しい亜メイドたちが、声をそろえて言った。
「コーヒーをもらおうか」
盆にコーヒーカップを載せて運んでくる、透き通るばかりの白い肌の亜メイド。
「おまたせしま」と言い終わらないうちに僕は彼女の胸を銃で打ち抜いた。
一瞬、沈黙につつまれた喫茶コーナー。そこには、友坂夫人や女子高生たちがまだいた。
「きゃーっ」
そこは阿鼻叫喚に包まれた。箒を振り回して追いかけてくる亜メイドたちから逃げながら、僕はなおも彼女らに発砲し続けた。
しばらく走って彼女らをまくと、娼館の立ち並ぶエリアに来たようだ。今ごろ水谷が金髪女性のアンドロイドとねんごろになっているだろう。僕はその中の建物の一つに入った。金髪のアンドロイドが「いらっしゃいませ。どのようなサービスを?」というのを無視して、一番上の三階に登り、拳銃を窓から突き出して様子をうかがった。
どたどたしていると、一つの扉が開いて水谷が素っ裸で出てきた。「おいおい、何事だ」
「お前は金髪の姉ちゃんを抱いてろよ」僕が言うと、水谷はあっけに取られたようすで僕を見ていた。そこへロボット工学者の宮島もあらわれた。彼も素っ裸だった。
「あんた、自分が作ったアンドロイドとセックスしてるのか?」
「いや、最近欲求不満でして、つい……しかし何をなさっているので?」
僕は拳銃をちらつかせた。
「ほう、ロボット射撃ですか。そんな攻撃的なお方とは思いませんでしたが」
「君らは完全に包囲されている! 大人しく銃を捨てて出てきたまえ」建物の外から、青い制服の男がメガホンで訴えかけてきた。
「あれがマッポイドかい?」
「そうです」と宮島。
「ひとつ驚かせてやるか」僕は亜警官の一人に狙いを定めて発砲した。眉間を撃たれて、そのマッポイドは一発で倒れた。すると他の亜警官たちがこちらに向かって一斉射撃してきた。一発の弾が僕の肩に当ったが、赤いペンキが飛び散るだけだった。
「アハハ、これが模擬弾か。痛くも痒くもない」
「あなたもサディストですなぁ」
亜警官たちが散り散りに逃げていくと、急にあたりは静かになった。
「いい女はいるかい」
低い男の声が、ふいに階下から聞こえてきた。
「誰だろう」
「アンドロイドの一人じゃないか?」と水谷。
ぎゅっ、ぎゅっと階段を踏みしめながら、その男はこちらに近づいてきた。
そいつが姿を現した。帽子、上着、ズボン、すべてが黒ずくめの大きな男だった。その黒い男が水谷の姿を認めると「目障りだ」とつぶやいて、平手打ちを食わせた。
「何するんだ!」水谷が飛びかかろうとすると、男は銃を抜いて発砲した。水谷は胸に銃弾を受けて赤い液体を飛び散らせた。しかし、それは模擬弾ではなかった。水谷は痙攣して、本当にこと切れてしまったのである。黒ずくめの男は、帽子を下に落とした。彼はまったく頭髪のない、はげ頭だった。
僕が自分の銃を撃とうとすると、宮島はあわてて制止し、僕を連れて階下へ駆け下りた。
「なんだい、あのハゲ? あいつの銃からは実弾が出たぞ」
「奴はある意味アンドロイドの出来損ないで……ハゲ、正確には亜ハゲ(gehaid ゲーハイド)というべきですが、人間に危害を加えないというロボットにとって最も基本的な頭脳回路が壊れています。とにかく、逃げてください」
僕と宮島が血相を変えてウミネコワールドの入り口近くまで走ってくると、鳥谷が
「どうしたんですか!? 何があった」
「亜ハゲが暴れだした。今回の施設体験は終わりだ」と宮島。
「では女性陣と友坂氏を呼んで船を出しましょう」
死んだ水谷をのぞく七名が船に乗り込み、慌てて出発したが、岸まで追いかけてきた亜ハゲは銃の狙いを定めて、友坂氏の頭をみごとに打ち抜いた。
「おい、もっとスピードは出んのか」と鳥谷は宮島をせかした。
ここはたのしい夢の島
夢かうつつか人の世の
うれいを忘れたひとときの
不思議な蜜のよろこびが
あなたの心をつつみます
亜人魚の美しい歌声が聞こえてくる。
「ほんとにこんなレジャーランドをオープンする気なんですか」僕は言った。
「もちろん。どれだけの大金がかかっていると思ってるんですか」と鳥谷。
「人ひとり死んでるんですよ」と僕。
「あなたが射撃ではしゃぎすぎるからだ」
「もういい。僕は疲れたから寝る。陸に着いたら起こしてください」
僕は舟に揺られながら、この件を警察に届け出る夢を見ていた。
「ハゲのアンドロイドが本物の銃を撃ちながら追いかけてくるんです」
「こんな顔かい?」警官が帽子を脱ぎながら振り向くと、それは亜ハゲだった。
驚いてはっと目が覚めると、僕は病院のベッドに横になっていた。
傍らの椅子で本を読んでいた看護婦がにっこり笑った。「よく眠ってらっしゃいましたね。いま先生をお呼びしますわ」と言って彼女は病室を出て行った。
自分の体をあらためると、僕はウミネコワールドを出たときと同じ格好をしていた。拳銃も手元にある。
まもなく医者が入ってきて「あ、意識が戻られたようで何より」というのを無視して、僕は半狂乱で医師を銃で撃った。医師は頭を撃たれ、どたっと倒れた。
なぜって、その医者が若いハゲだったから。ただ、撃ったあとで気づいたのだが、彼は間違いなく人間の医師だった。
(おわり)
(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
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No.35
2009/10/15 (Thu) 23:57:19
映画「ジュラシック・パーク」と「ウエストワールド」(1970年代のSF映画)を混ぜてみた。
ウミネコワールド
ウミネコ食品が「缶詰を買ってアンドロイドの島へ行こう」というキャンペーンを予定しており、そのための画期的なレジャーランド「ウミネコワールド」が南太平洋の小さな島に建設されているとのことだった。開園に先立ち、事前のモニターとして、ウミネコ食品社長の遠縁に当たる僕、友人の水谷、関連会社で働いている友坂氏とその新婚の奥さん、あとどこかの女子高生二人連れの計六名が、施設を体験することになった。僕と水谷は大学院生で、夏休み中だった。マネージャーの鳥谷氏、ロボット工学者の宮島氏の二人に案内され、近くの島から僕ら六人は、船でその小島へ向かった。
「ウミネコワールドには、たくさんのアンドロイドがおります。そのアンドロイドたち、亜人間とも呼んでおりますが、彼らによって通常のレジャー施設では味わえない娯楽が用意されています」マネージャーの鳥谷が言った。
ここはたのしい夢の島
夢かうつつか人の世の
うれいを忘れたひとときの
不思議な蜜のよろこびが
あなたの心をつつみます
という歌声が、静かな波音にまじって聞こえてきた。一同はきょろきょろした。
「あ、人魚だ!」
舷窓から、波間に見え隠れする小さな岩に座って歌う、美しい人魚が見えた。青いうろこはきらきらと光り、腰まで届く栗色の長い髪が風になびいていた。
「あれは言うまでもなくアンドロイドです。亜人魚(mermaidoid マーメイドイド)とでもいうべきものです。美しいでしょう」鳥谷が言った。人魚はつづいて
ああ、ウミネコ、ウミネコ、ウミネコの
缶につまった栄養素
あなたのお腹を満たします
ウミネコ印の海のさち
「いまの宣伝文句? よけいだと思ーう」女子高生たちが言った。
「だからあれはやめようって言ったんだ」ロボット工学者の宮島がぼそりとつぶやいた。
一同が島に上陸すると、うすく七色に輝くタイル張りの、真新しいゲートが見えた。
「いらっしゃいませ、こんにちは」背の高いモデルのようなコンパニオンの女性が、にこにこして挨拶した。
「この人もアンドロイドですか?」水谷が聞いた。
「はい。今日は生身の人間はこの島でわれわれだけですよ」鳥谷が答えた。
「ほう」水谷は穴が開くほどコンパニオンを見つめた。「まるで本物の人間だ」
「あんまり顔を近づけるなよ。見っともない」僕が言った。
「いや、この際よく観察しておきたいね」
「ただしむやみにお手を触れぬように」宮島が言った。「これは門番でもありますから。暴漢と判断されると痛い目を見ますよ」
「ふーん」
「さ、ここで留まっていないでゲートの中へ」鳥谷が笑顔で皆をうながした。
赤い制服に金ボタンの少年たちが、トランペットやフルートで軽快なマーチを奏でながら、足並みをそろえて行進していた。
「あれも皆アンドロイドなのですか?」友坂氏が聞いた。
「ええ」と鳥谷。
人間の身の丈を超えようかという大きな車輪の一輪車に乗ったピエロが、球を何個も操って曲芸を見せている。
「あれもアンドロイド?」友坂夫人が聞いた。
「はい」
女子高生たちは掃除のおばさんを指さして「あれも?」
「そうですとも」
僕は足もとを飛び跳ねていたバッタをつかまえて「これも?」
「それは本物のバッタですよ」宮島が顔をしかめて言った。「誰がそんな酔狂なロボットを作りますか」
「さあ、喉が渇いているお方もおいでかと思います。ひとまず喫茶コーナーへ参りましょう」
マネージャーの鳥谷が言った。
「いらっしゃいませ、こんにちは!」メイド姿の若い女の子が三人並んで挨拶した。
「メイド喫茶みたいな雰囲気だ」と友坂。
「流行を取り入れてみたんです」宮島が応じた。
「メイドたちも美しいでしょう! 亜メイド(maidoid メイドイド)と呼んでいますが、彼女らはウミネコワールドの売りのひとつです」鳥谷が説明した。
「ご注文はお決まりですか!?」
皆はめいめいに注文した。運ばれてきたコーヒーに水谷がミルクを入れようとすると、
「はっ。それは私が!」と亜メイドの一人が、スプーンでカップをかき混ぜ「おいしくなーれ!」
「なんかイライラするなあ」と水谷。
「そそうがあったときはひっぱたいてください」宮島が言った。
「そんなことしていいの?」
「ほら、こういう風に」宮島はその亜メイドに平手打ちを食らわした。
「ひい、ご主人様、ごむたいな」亜メイドは床に横座りになって涙をこぼした。
「そんな趣味はないなあ」水谷が困惑して言った。
「うーむ」と宮島。「メイドの醍醐味ってこれじゃないかと思ったんだが」
「それは誤解でしょ」と僕。
「宮島さん、ひどーい!!」女子高生たちが叫んだ。
「ほらほら、女性陣のためにマトリックスがパフェを運んできましたよ」鳥谷が言うと、ウェイターがサングラスをはずしながら
「お待たせしました」
「きゃーっ、キアヌ・リーブス!」
「これ、キアヌ・リーブスに許可を取ってあるんですか?」僕が尋ねると、
「誰ですかそれ? これはあくまでマトリックスという名のアンドロイドです」鳥谷が澄ました顔で言った。
「悪どいなあ」
マトリックスに夢中になっている女性陣を残して、男性陣は次の体験コースに向かうことになった。
「さて次は、卓越した運動能力を持ったアンドロイドによる、オリンピック選手顔負けの体操競技を……」と鳥谷が言いかけると
「ちょっとちょっと。われわれ男だけになったところで聞きたいことがあるんですが」と水谷が口をはさんだ。「きょうは魅力的な女のアンドロイドをずいぶん見てきました。どれも人間そっくりです。そこで男性なら当然期待するであろう、刺激的な娯楽がひとつあるかと思うのですが」
「つまり、セックスですか?」鳥谷が言った。
「はい」
「用意してありますよ。娼館があります。ご案内しましょうか?」宮島はけろりと応じた。
「金髪の女性はいますか?」
「ええ、亜金髪女(patzkinoid パツキノイド)ならたくさんいますよ」
水谷と宮島は足早に娼館に去っていった。
「あなたたちは行かれないのですか?」鳥谷が言った。
「わたしは妻と来ていますから」友坂はとんでもないとばかりに手を振った。
「あなたは?」
「興味ありませんね。すぐなんでも言いなりになる女性が相手で何が面白いんですか」僕は言った。
「とくにご希望のことはありますか?」
「そう、射撃なんかどうですかねえ。人間を撃つなんて、ふだんの生活ではできませんから。この場合、アンドロイドを撃つわけですが」
「ふうむ。高くつく娯楽ですので、きょうのモニターの方々にはご案内しないつもりだったのですが……」
「じゃあ、できるんですね?」僕は興奮して言った。
(つづく)
(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
ウミネコワールド
ウミネコ食品が「缶詰を買ってアンドロイドの島へ行こう」というキャンペーンを予定しており、そのための画期的なレジャーランド「ウミネコワールド」が南太平洋の小さな島に建設されているとのことだった。開園に先立ち、事前のモニターとして、ウミネコ食品社長の遠縁に当たる僕、友人の水谷、関連会社で働いている友坂氏とその新婚の奥さん、あとどこかの女子高生二人連れの計六名が、施設を体験することになった。僕と水谷は大学院生で、夏休み中だった。マネージャーの鳥谷氏、ロボット工学者の宮島氏の二人に案内され、近くの島から僕ら六人は、船でその小島へ向かった。
「ウミネコワールドには、たくさんのアンドロイドがおります。そのアンドロイドたち、亜人間とも呼んでおりますが、彼らによって通常のレジャー施設では味わえない娯楽が用意されています」マネージャーの鳥谷が言った。
ここはたのしい夢の島
夢かうつつか人の世の
うれいを忘れたひとときの
不思議な蜜のよろこびが
あなたの心をつつみます
という歌声が、静かな波音にまじって聞こえてきた。一同はきょろきょろした。
「あ、人魚だ!」
舷窓から、波間に見え隠れする小さな岩に座って歌う、美しい人魚が見えた。青いうろこはきらきらと光り、腰まで届く栗色の長い髪が風になびいていた。
「あれは言うまでもなくアンドロイドです。亜人魚(mermaidoid マーメイドイド)とでもいうべきものです。美しいでしょう」鳥谷が言った。人魚はつづいて
ああ、ウミネコ、ウミネコ、ウミネコの
缶につまった栄養素
あなたのお腹を満たします
ウミネコ印の海のさち
「いまの宣伝文句? よけいだと思ーう」女子高生たちが言った。
「だからあれはやめようって言ったんだ」ロボット工学者の宮島がぼそりとつぶやいた。
一同が島に上陸すると、うすく七色に輝くタイル張りの、真新しいゲートが見えた。
「いらっしゃいませ、こんにちは」背の高いモデルのようなコンパニオンの女性が、にこにこして挨拶した。
「この人もアンドロイドですか?」水谷が聞いた。
「はい。今日は生身の人間はこの島でわれわれだけですよ」鳥谷が答えた。
「ほう」水谷は穴が開くほどコンパニオンを見つめた。「まるで本物の人間だ」
「あんまり顔を近づけるなよ。見っともない」僕が言った。
「いや、この際よく観察しておきたいね」
「ただしむやみにお手を触れぬように」宮島が言った。「これは門番でもありますから。暴漢と判断されると痛い目を見ますよ」
「ふーん」
「さ、ここで留まっていないでゲートの中へ」鳥谷が笑顔で皆をうながした。
赤い制服に金ボタンの少年たちが、トランペットやフルートで軽快なマーチを奏でながら、足並みをそろえて行進していた。
「あれも皆アンドロイドなのですか?」友坂氏が聞いた。
「ええ」と鳥谷。
人間の身の丈を超えようかという大きな車輪の一輪車に乗ったピエロが、球を何個も操って曲芸を見せている。
「あれもアンドロイド?」友坂夫人が聞いた。
「はい」
女子高生たちは掃除のおばさんを指さして「あれも?」
「そうですとも」
僕は足もとを飛び跳ねていたバッタをつかまえて「これも?」
「それは本物のバッタですよ」宮島が顔をしかめて言った。「誰がそんな酔狂なロボットを作りますか」
「さあ、喉が渇いているお方もおいでかと思います。ひとまず喫茶コーナーへ参りましょう」
マネージャーの鳥谷が言った。
「いらっしゃいませ、こんにちは!」メイド姿の若い女の子が三人並んで挨拶した。
「メイド喫茶みたいな雰囲気だ」と友坂。
「流行を取り入れてみたんです」宮島が応じた。
「メイドたちも美しいでしょう! 亜メイド(maidoid メイドイド)と呼んでいますが、彼女らはウミネコワールドの売りのひとつです」鳥谷が説明した。
「ご注文はお決まりですか!?」
皆はめいめいに注文した。運ばれてきたコーヒーに水谷がミルクを入れようとすると、
「はっ。それは私が!」と亜メイドの一人が、スプーンでカップをかき混ぜ「おいしくなーれ!」
「なんかイライラするなあ」と水谷。
「そそうがあったときはひっぱたいてください」宮島が言った。
「そんなことしていいの?」
「ほら、こういう風に」宮島はその亜メイドに平手打ちを食らわした。
「ひい、ご主人様、ごむたいな」亜メイドは床に横座りになって涙をこぼした。
「そんな趣味はないなあ」水谷が困惑して言った。
「うーむ」と宮島。「メイドの醍醐味ってこれじゃないかと思ったんだが」
「それは誤解でしょ」と僕。
「宮島さん、ひどーい!!」女子高生たちが叫んだ。
「ほらほら、女性陣のためにマトリックスがパフェを運んできましたよ」鳥谷が言うと、ウェイターがサングラスをはずしながら
「お待たせしました」
「きゃーっ、キアヌ・リーブス!」
「これ、キアヌ・リーブスに許可を取ってあるんですか?」僕が尋ねると、
「誰ですかそれ? これはあくまでマトリックスという名のアンドロイドです」鳥谷が澄ました顔で言った。
「悪どいなあ」
マトリックスに夢中になっている女性陣を残して、男性陣は次の体験コースに向かうことになった。
「さて次は、卓越した運動能力を持ったアンドロイドによる、オリンピック選手顔負けの体操競技を……」と鳥谷が言いかけると
「ちょっとちょっと。われわれ男だけになったところで聞きたいことがあるんですが」と水谷が口をはさんだ。「きょうは魅力的な女のアンドロイドをずいぶん見てきました。どれも人間そっくりです。そこで男性なら当然期待するであろう、刺激的な娯楽がひとつあるかと思うのですが」
「つまり、セックスですか?」鳥谷が言った。
「はい」
「用意してありますよ。娼館があります。ご案内しましょうか?」宮島はけろりと応じた。
「金髪の女性はいますか?」
「ええ、亜金髪女(patzkinoid パツキノイド)ならたくさんいますよ」
水谷と宮島は足早に娼館に去っていった。
「あなたたちは行かれないのですか?」鳥谷が言った。
「わたしは妻と来ていますから」友坂はとんでもないとばかりに手を振った。
「あなたは?」
「興味ありませんね。すぐなんでも言いなりになる女性が相手で何が面白いんですか」僕は言った。
「とくにご希望のことはありますか?」
「そう、射撃なんかどうですかねえ。人間を撃つなんて、ふだんの生活ではできませんから。この場合、アンドロイドを撃つわけですが」
「ふうむ。高くつく娯楽ですので、きょうのモニターの方々にはご案内しないつもりだったのですが……」
「じゃあ、できるんですね?」僕は興奮して言った。
(つづく)
(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
No.34
2009/10/15 (Thu) 23:55:00
サーカス 中原中也
幾時代かがありまして
茶色い戦争がありました
幾時代かがありまして
冬は疾風吹きました
幾時代かがありまして
今夜此処での一と殷盛(さか)り
今夜此処での一と殷盛り
サーカス小屋は高い梁
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ
頭倒(さか)さに手を垂れて
汚れ木綿の屋蓋(やね)のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
それの近くの白い灯が
安値(やす)いリボンと息を吐き
観客席はみな鰯
咽喉が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
屋外は真ッ闇 闇の闇
夜は劫々と更けまする
落下傘奴のノスタルヂヤと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
へめちゃんは、その晩はじめてサーカスというものを見て、すっかり興奮していた。空中ブランコの妙技、迫力満点の曲馬団、赤い風船をくれた妖しげなピエロ、そうしたサーカスの風物のどれもが、彼女の眼には新鮮に映った。
彼女の毎日は、うすぐらく不潔な寝床と、じめじめした不愉快な見世物小屋との往復の日々。へめちゃんは自分の醜い手のひらと、その上の三枚の銀貨を見つめた。親方からくすねてきたお金。夜出歩くのも厳禁だけど、どうせ親方は今晩もへべれけに酔っ払ってるんだから、気付きっこないさ。
翌日。
「さーご覧なさい、これはただいま評判のカエル娘だよ。石見の国は平郡曳方村、親は代々狩人で、親の因果が子に報い、生まれながらに手ぇての指が三本、また見ようと言ってまたお目にはかかれません、どうぞ皆さん見てやってください。見るは法楽見られるは因果、可哀そうなはこの子でござい。さあへめちゃんやお客さんによく手ぇてを見ておもらいよ。ほうら生きてるよ」
親方が口上を述べると、へめちゃんは、黙って右手を差し出した。蛙のような醜い奇形の手。見物の男女たちの「まあ」「気味の悪い」という小さな声が聞こえてくる。
「この小娘!」親方が、出番を終えたへめちゃんを足で蹴飛ばした。「きのうの晩、俺の財布から金を抜き取ったろ! とんでもねえ餓鬼だ」
へめちゃんは、負けずに親方をにらみ返した。
「なあんだ、その目つきは」さらに親方が彼女に手をかけようとすると、へめちゃんは脱兎のごとく楽屋から駆け出した。「おい、どこへ行く!」
おあしさえあれば、くにに帰れるんだ! へめちゃんは、血走った目で町並を見回した。
ちょうど、女学生が自転車に乗ってこちらに向かってくる。
ちりん、ちりん! へめちゃんは女学生に体当たりをして、すばやくふところから財布を抜き取った。
「車屋さん!」へめちゃんは人力車を呼び止めた。すぐに上野のステーションに行って、汽車で故郷に帰るつもりだった。
「ちょっと待ちなさいよ、あんた」女学生の首が伸び、へめちゃんの胴体に巻き付いてきた。
「あんたは蛇女!」へめちゃんは叫んだ。
「そうさ、蛇ににらまれた蛙とはこのことだね」
そのとき、帝都を巨大な地震が襲った。関東大震災。
建物がつぎつぎ倒壊し、大きな地割れが走る。
「この騒ぎじゃ、勝負はおあずけだね」あわてた蛇女はそう言って、どこやらへ去っていった。へめちゃんも行方をくらました。
彼女たちの消息はそれっきりである。
(終)
(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
幾時代かがありまして
茶色い戦争がありました
幾時代かがありまして
冬は疾風吹きました
幾時代かがありまして
今夜此処での一と殷盛(さか)り
今夜此処での一と殷盛り
サーカス小屋は高い梁
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ
頭倒(さか)さに手を垂れて
汚れ木綿の屋蓋(やね)のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
それの近くの白い灯が
安値(やす)いリボンと息を吐き
観客席はみな鰯
咽喉が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
屋外は真ッ闇 闇の闇
夜は劫々と更けまする
落下傘奴のノスタルヂヤと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
へめちゃんは、その晩はじめてサーカスというものを見て、すっかり興奮していた。空中ブランコの妙技、迫力満点の曲馬団、赤い風船をくれた妖しげなピエロ、そうしたサーカスの風物のどれもが、彼女の眼には新鮮に映った。
彼女の毎日は、うすぐらく不潔な寝床と、じめじめした不愉快な見世物小屋との往復の日々。へめちゃんは自分の醜い手のひらと、その上の三枚の銀貨を見つめた。親方からくすねてきたお金。夜出歩くのも厳禁だけど、どうせ親方は今晩もへべれけに酔っ払ってるんだから、気付きっこないさ。
翌日。
「さーご覧なさい、これはただいま評判のカエル娘だよ。石見の国は平郡曳方村、親は代々狩人で、親の因果が子に報い、生まれながらに手ぇての指が三本、また見ようと言ってまたお目にはかかれません、どうぞ皆さん見てやってください。見るは法楽見られるは因果、可哀そうなはこの子でござい。さあへめちゃんやお客さんによく手ぇてを見ておもらいよ。ほうら生きてるよ」
親方が口上を述べると、へめちゃんは、黙って右手を差し出した。蛙のような醜い奇形の手。見物の男女たちの「まあ」「気味の悪い」という小さな声が聞こえてくる。
「この小娘!」親方が、出番を終えたへめちゃんを足で蹴飛ばした。「きのうの晩、俺の財布から金を抜き取ったろ! とんでもねえ餓鬼だ」
へめちゃんは、負けずに親方をにらみ返した。
「なあんだ、その目つきは」さらに親方が彼女に手をかけようとすると、へめちゃんは脱兎のごとく楽屋から駆け出した。「おい、どこへ行く!」
おあしさえあれば、くにに帰れるんだ! へめちゃんは、血走った目で町並を見回した。
ちょうど、女学生が自転車に乗ってこちらに向かってくる。
ちりん、ちりん! へめちゃんは女学生に体当たりをして、すばやくふところから財布を抜き取った。
「車屋さん!」へめちゃんは人力車を呼び止めた。すぐに上野のステーションに行って、汽車で故郷に帰るつもりだった。
「ちょっと待ちなさいよ、あんた」女学生の首が伸び、へめちゃんの胴体に巻き付いてきた。
「あんたは蛇女!」へめちゃんは叫んだ。
「そうさ、蛇ににらまれた蛙とはこのことだね」
そのとき、帝都を巨大な地震が襲った。関東大震災。
建物がつぎつぎ倒壊し、大きな地割れが走る。
「この騒ぎじゃ、勝負はおあずけだね」あわてた蛇女はそう言って、どこやらへ去っていった。へめちゃんも行方をくらました。
彼女たちの消息はそれっきりである。
(終)
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目次
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執筆陣
HN:
快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。
❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。
❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。
✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。
☃ ちゅうごくさるなし
主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。
♘ ED-209 〜 ブログ引っ越しました。
☠ 杏仁ブルマ
セカイノハテから覗くモノ
我ら一同、只管に【快文書】を綴るのみ。お気に入りの本の頁をめくる感覚で、ゆるりとお楽しみ頂ければ僥倖に御座居ます。
※ 基本的に当ページはリンクフリーです。然し乍ら見易さ追求の為、相互には承っておりません。悪しからず御了承下さい。※
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