『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.154
2009/12/09 (Wed) 17:44:56
一つ目のモンスターがいつものように阪急駅構内をモップで掃除していると、ま新しい小さな清掃車が、円形のモップを回転させながら近づいてきた。
「悪いがモンスター、掃除はすべて清掃車でやることになった。こちらのほうがキレイにかつ安く、構内を美化できるんだ」
「つまり俺はもう用なしということか」
「すまんが、その通りだ」
いたしかたない。モンスターは次の職場を探すことになった。売店で立ち読みした就職雑誌で、次のような記事を見つけた。
「北の大地の牧場で働きませんか? 牧場主も夢ではありません」
牧場か……そういえば、ごみごみした都会に飽き飽きしていたところだ。この街の悪党も、俺がおおかた片付けてしまったから、ここは自分がいなくてももう大丈夫だろう。
決断したモンスターはモップを片手に、北海道へ向かう列車に乗り込んだ。
「私が牧場主の勝山だ。遠いところをよく来てくれた……と労をねぎらいたいところだが、ここの仕事は厳しい。さっそく牛小屋を掃除してもらおう」
モンスターは黙々と働いた。家畜の匂いにもすぐに慣れた。
「おい新入り! そこが終ったら干し草を運んでもらおう」
「新入り! 馬の体を洗ってやるんだ!」
「新入り、まきを割れ」
その程度の仕事で弱音を吐くモンスターではなかったが、都会のような刺激に乏しい牧場での生活に、次第に飽きてこざるを得なかった。
干し草の上に横になって、千切れ雲を一つ、二つと数える。そういえば、阪急宝塚線で不良から救ったあの盲目の少女はどうしているだろうか。列車内の秩序は保たれるようになったから、もう危ない思いはしていないだろうが……。
「どうした新入り、まきを割る時間だぞ」
「わかったよ」
斧で、黙々とまきを割る。そこへ、黒と茶の大きな牛が二頭、さまよってきた。いきなり、黒いほうの牛がもう一頭の後ろからかぶさり、交尾し始めた。モンスターはイラッときた。
「お前ら人が働いてる横で何をおっぱじめるんだー!!」
モンスターは二頭の牛の接合部をチョップで切断した。牡牛はいきなり去勢されてショックで即死した。
「何をするんだ、新入り!」
「こいつら、人の気持ちが分かってないんすよ」
「お前こそ、牛の気持ちが分かっていない。それに牛たちが繁殖するおかげで牧場は富み栄え、雌からは乳が取れるんだ……今日はまき割りはもういい。乳搾りをして来い」
モンスターはイライラしながら牛小屋に向かった。いや、イラついていてはいけない。乳牛は、やさしく扱ってやらなくてはならない。モンスターは最近コツを覚えた乳搾りを始めた。バケツに、みるみる乳が溜まっていく。
「わあ、乳搾り、私もやりたーい」
見ると七歳ぐらいの女児が、好奇心に目を輝かせてモンスターの作業を見守っていた。ときどき、こういう牧場の見学者が来る。
「みゆきちゃん、お仕事の邪魔をしちゃ駄目よ」母親と思しき女が言った。
「いや、いいですよ。コツさえつかめれば子供でもできることです」モンスターはそう言って、女の子のために場所を譲った。見学者には愛想よく接するようにと、牧場主の勝山にふだんから言われている。
「だいじょうぶ? 牛さん暴れない?」女児が言った。
「大丈夫だよ」とモンスター。
女児は牝牛の乳首を握り、いきなり勢いよく引っ張った。そのため乳首からは牛乳ではなく鮮血が飛び出た。
「おまえ加減ってものを知らないのかー!!」モンスターは怒り心頭に達し、女児の頭をねじって百八十度回転させた。
「きゃーっ、みゆきちゃん!!」母親が叫ぶとモンスターは
「こちとら機嫌が悪いんだ、とっとと帰ってくれ!」
陰鬱な表情でモンスターは、再び乳搾りや、その他の雑用に戻った。
日がとっぷりと暮れ、モンスターが使用人の小屋に戻っていこうとすると、母屋で勝山が誰かと話をしているのが聞こえた。
「だから、ここなら絶対ばれませんし、牧場主さんにも損は決してさせませんよ」
「ふーん、大麻草ねえ」
「都会で栽培したらどうしても人目につくんです。それにこのごろでは麻薬もネット販売で、買い手も簡単に見つかる。牧場主さんには売り上げの五割を差し上げましょう」
「よし、試しにやってみるか」
ここでも悪事が行われているとは……モンスターは失望した。明日、勝山に問いただしてみよう。
(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
「悪いがモンスター、掃除はすべて清掃車でやることになった。こちらのほうがキレイにかつ安く、構内を美化できるんだ」
「つまり俺はもう用なしということか」
「すまんが、その通りだ」
いたしかたない。モンスターは次の職場を探すことになった。売店で立ち読みした就職雑誌で、次のような記事を見つけた。
「北の大地の牧場で働きませんか? 牧場主も夢ではありません」
牧場か……そういえば、ごみごみした都会に飽き飽きしていたところだ。この街の悪党も、俺がおおかた片付けてしまったから、ここは自分がいなくてももう大丈夫だろう。
決断したモンスターはモップを片手に、北海道へ向かう列車に乗り込んだ。
「私が牧場主の勝山だ。遠いところをよく来てくれた……と労をねぎらいたいところだが、ここの仕事は厳しい。さっそく牛小屋を掃除してもらおう」
モンスターは黙々と働いた。家畜の匂いにもすぐに慣れた。
「おい新入り! そこが終ったら干し草を運んでもらおう」
「新入り! 馬の体を洗ってやるんだ!」
「新入り、まきを割れ」
その程度の仕事で弱音を吐くモンスターではなかったが、都会のような刺激に乏しい牧場での生活に、次第に飽きてこざるを得なかった。
干し草の上に横になって、千切れ雲を一つ、二つと数える。そういえば、阪急宝塚線で不良から救ったあの盲目の少女はどうしているだろうか。列車内の秩序は保たれるようになったから、もう危ない思いはしていないだろうが……。
「どうした新入り、まきを割る時間だぞ」
「わかったよ」
斧で、黙々とまきを割る。そこへ、黒と茶の大きな牛が二頭、さまよってきた。いきなり、黒いほうの牛がもう一頭の後ろからかぶさり、交尾し始めた。モンスターはイラッときた。
「お前ら人が働いてる横で何をおっぱじめるんだー!!」
モンスターは二頭の牛の接合部をチョップで切断した。牡牛はいきなり去勢されてショックで即死した。
「何をするんだ、新入り!」
「こいつら、人の気持ちが分かってないんすよ」
「お前こそ、牛の気持ちが分かっていない。それに牛たちが繁殖するおかげで牧場は富み栄え、雌からは乳が取れるんだ……今日はまき割りはもういい。乳搾りをして来い」
モンスターはイライラしながら牛小屋に向かった。いや、イラついていてはいけない。乳牛は、やさしく扱ってやらなくてはならない。モンスターは最近コツを覚えた乳搾りを始めた。バケツに、みるみる乳が溜まっていく。
「わあ、乳搾り、私もやりたーい」
見ると七歳ぐらいの女児が、好奇心に目を輝かせてモンスターの作業を見守っていた。ときどき、こういう牧場の見学者が来る。
「みゆきちゃん、お仕事の邪魔をしちゃ駄目よ」母親と思しき女が言った。
「いや、いいですよ。コツさえつかめれば子供でもできることです」モンスターはそう言って、女の子のために場所を譲った。見学者には愛想よく接するようにと、牧場主の勝山にふだんから言われている。
「だいじょうぶ? 牛さん暴れない?」女児が言った。
「大丈夫だよ」とモンスター。
女児は牝牛の乳首を握り、いきなり勢いよく引っ張った。そのため乳首からは牛乳ではなく鮮血が飛び出た。
「おまえ加減ってものを知らないのかー!!」モンスターは怒り心頭に達し、女児の頭をねじって百八十度回転させた。
「きゃーっ、みゆきちゃん!!」母親が叫ぶとモンスターは
「こちとら機嫌が悪いんだ、とっとと帰ってくれ!」
陰鬱な表情でモンスターは、再び乳搾りや、その他の雑用に戻った。
日がとっぷりと暮れ、モンスターが使用人の小屋に戻っていこうとすると、母屋で勝山が誰かと話をしているのが聞こえた。
「だから、ここなら絶対ばれませんし、牧場主さんにも損は決してさせませんよ」
「ふーん、大麻草ねえ」
「都会で栽培したらどうしても人目につくんです。それにこのごろでは麻薬もネット販売で、買い手も簡単に見つかる。牧場主さんには売り上げの五割を差し上げましょう」
「よし、試しにやってみるか」
ここでも悪事が行われているとは……モンスターは失望した。明日、勝山に問いただしてみよう。
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No.153
2009/12/09 (Wed) 04:26:58
はっくしょん! はーっくしょん!
くしゃみを二度した私は身震いした。近頃はみんな私の噂をしているのだろう。
さてここは高校の職員室で、いま期末試験期間中であり、ちょうど私の作成した「数学Ⅱ」の試験が行われている最中だ。テスト開始から三十分経ったから、教室を見てこよう……おっと、頭と尻にプラグを差し込むのを忘れるところだった。プラグをつけていなければ、私は九九もできないでくのぼうなのだ。
ずるずると頭と尻から長いコードを引きずりながら、私は教室に向かった。
「試験問題について、何か質問はありますか」
生徒達は一瞬私をちらりと見たが、しんとしていた。何もないようだから立ち去ろうとすると、女子生徒の手が上がった。生徒たちのカバンにコードが引っかからないように難儀しながら、私はその生徒の机のところまで来た。
「何ですか」
すると女子生徒は声をひそめて「先生、結婚してください」
私は驚いた。試験時間中にそんな重大な申し出を受けようとは。冷静に考えなくては……私とこの生徒との接点は、ほとんど授業時間しかない。つまり彼女は数学の教員としての私しか知らないのだ。とすると、結婚したら私は彼女の前でこのプラグを抜くわけには行かない。いつもコードを引きずって歩く必要がある。たとえば新婚旅行に行って、どこかのトンネルをくぐったとしよう。私は必ずもと来た道を引き返さなければ、コードが引っかかって帰ることが出来なくなってしまう。そうした不自由をあれこれ考えているうちに、突如私のコードが後ろから引っ張られた。あちこちにつまずきながら、後ろ向きに教室から出て行った私は、そのまま校長室にまで引っ張ってこられた。
「N先生」ソファに座った校長が言った。「この学校では、生徒と教師の交際が禁じられているのはご存知ですか」
「はあ、しかし私はそんなことはしていません」
「二年六組のM.Mの保護者から連絡がありました。先生は彼女に結婚を迫ったそうですね」
「いえ、その逆です。私が結婚を迫られたのです」
「事実はどうあれ」校長は表情を曇らせて言った。「そのような噂が立ったというだけで学校の信用に関わります。N先生、責任を取ってください」
というわけで、私はその高校を辞職した。
学校からの帰途、電車の椅子に座って頭にプラグを差し込み、虚ろな目をした若者たちが数名目にとまった。彼らは瞳をすばしこく動かし、脳内でゲームを楽しんでいるようだった。近頃は、ゲーム機を手にすることなく直接脳でゲームをするようになったのだった。私もつまらない現実から逃避しようと思い、列車内の壁から多数出ているゲーム用のプラグを自分の頭に差し込んだ。
という夢を見た。目が覚めた私は、いま剣を片手にモンスターと戦っている。
(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
くしゃみを二度した私は身震いした。近頃はみんな私の噂をしているのだろう。
さてここは高校の職員室で、いま期末試験期間中であり、ちょうど私の作成した「数学Ⅱ」の試験が行われている最中だ。テスト開始から三十分経ったから、教室を見てこよう……おっと、頭と尻にプラグを差し込むのを忘れるところだった。プラグをつけていなければ、私は九九もできないでくのぼうなのだ。
ずるずると頭と尻から長いコードを引きずりながら、私は教室に向かった。
「試験問題について、何か質問はありますか」
生徒達は一瞬私をちらりと見たが、しんとしていた。何もないようだから立ち去ろうとすると、女子生徒の手が上がった。生徒たちのカバンにコードが引っかからないように難儀しながら、私はその生徒の机のところまで来た。
「何ですか」
すると女子生徒は声をひそめて「先生、結婚してください」
私は驚いた。試験時間中にそんな重大な申し出を受けようとは。冷静に考えなくては……私とこの生徒との接点は、ほとんど授業時間しかない。つまり彼女は数学の教員としての私しか知らないのだ。とすると、結婚したら私は彼女の前でこのプラグを抜くわけには行かない。いつもコードを引きずって歩く必要がある。たとえば新婚旅行に行って、どこかのトンネルをくぐったとしよう。私は必ずもと来た道を引き返さなければ、コードが引っかかって帰ることが出来なくなってしまう。そうした不自由をあれこれ考えているうちに、突如私のコードが後ろから引っ張られた。あちこちにつまずきながら、後ろ向きに教室から出て行った私は、そのまま校長室にまで引っ張ってこられた。
「N先生」ソファに座った校長が言った。「この学校では、生徒と教師の交際が禁じられているのはご存知ですか」
「はあ、しかし私はそんなことはしていません」
「二年六組のM.Mの保護者から連絡がありました。先生は彼女に結婚を迫ったそうですね」
「いえ、その逆です。私が結婚を迫られたのです」
「事実はどうあれ」校長は表情を曇らせて言った。「そのような噂が立ったというだけで学校の信用に関わります。N先生、責任を取ってください」
というわけで、私はその高校を辞職した。
学校からの帰途、電車の椅子に座って頭にプラグを差し込み、虚ろな目をした若者たちが数名目にとまった。彼らは瞳をすばしこく動かし、脳内でゲームを楽しんでいるようだった。近頃は、ゲーム機を手にすることなく直接脳でゲームをするようになったのだった。私もつまらない現実から逃避しようと思い、列車内の壁から多数出ているゲーム用のプラグを自分の頭に差し込んだ。
という夢を見た。目が覚めた私は、いま剣を片手にモンスターと戦っている。
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No.152
2009/12/08 (Tue) 01:15:01
ゴーゴリの短編小説「ヴィイ」、あるいはその映画化「妖婆死棺の呪い」のパロディ。
神学生ホマ・ブルートは、ある富裕なコサック中尉から、死んだ娘のために三晩にわたって祈祷を上げてほしいとの依頼を受け、キエフから五十キロほど離れたそのコサックの地所にやって来た。なんでもその娘は、ある日散歩に出て、何者かに全身にひどい傷を負わされて息も絶え絶えになって帰宅し、死ぬ間際にホマ・ブルートに三日間の祈祷を上げさせるよう遺言を残したのだとか。ホマはその娘とは会ったこともなかったから驚き、当初は断ったが、コサック中尉の意思は断固としたものであり、神学校の校長からも厳命を受けたから仕方なく引き受けることにした。
ホマは知らなかった。その娘が、しばらく前に自分に襲いかかってきたため慌てて打ち殺した、妖術使いの老婆だったとは。
「こんな暗いあばら家に女の棺と差し向かいで、三晩も祈祷を上げるなんてぞっとしねえな。外から錠も掛けられちまったし……よし、ありったけの蝋燭に灯をともして、うんと明るくしてやろう」
ホマは何百本もの大小の蝋燭を、その古い建物の至るところに立てた。その灯りは、部屋を昼のように明るくし、薄気味悪い感じはすっかり消え失せてしまったようだった。
「よし、これで元気も出てきたぞ。そろそろ始めるとするか」
ホマは大きな聖書を開き、大声で祈祷を始めた。棺のほうをチラチラ見ながら……。
「もし、死んだ女が起き上がったら、どうしよう? いやいや、そんなことなんてあるものか」
しばらく祈祷に熱中して、ふと棺を見ると娘の死体は起き上がって座っていた。そして立ち上がり、手を伸ばしてホマのほうにフラフラと歩いてきた。
「ぎゃあ! どうすりゃいいんだ。よし、『聖なる円』を描こう。この中には邪悪なものは入って来れないんだ」
ホマはチョークで自分の周囲の床に直径三メートルほどの円を描き、必死に祈祷を続けた。
若い女の死体が言った。
「あなた、馬鹿じゃない? 妖怪だって年々科学的になってきてるのよ。何よこんな円。ホラホラ」
そう言って若い女は聖なる円の中に何度も手を突き入れた。
「うぬ……ではどれぐらい科学的か試そうじゃないか。この円を原点中心半径1として、ここを点(1,0)とする。点(3,1)を通るこの円の接線を考えたとき、その接点からならお前は入っていいことにしようじゃないか」
「やっぱり哀れなほど馬鹿だわ……計算しなくたって点(0,1)がそうだって分かるじゃない。ホラホラ入るわよ」
「いや待った! 今の問題は間違いだ。えーと、そうだな、10の100乗ラジアンの点からなら入っていいことにする(ラジアンは点(1,0)からこの円の円周を反時計回りに測ったときの長さの単位)」
「何ですって!? 10の100乗を2πで割ってその余りを求めるのかしら。ちょっと待ちなさい」
女は考えながら棺に戻っていき、やがて棺は女を乗せたまま宙を舞い、聖なる円の周りをグルグル回り始めた。
「アハハ、馬鹿な女! そうやって10の100乗だけの距離をまわるつもりかい? 百年かかったって回れやしねえや」
そのとき暁を告げる鶏の声が響いてきた。棺はゆっくりと着地し、女はいらいらして人差し指を立てて震わせながら、バタンと横になった。
次の日の晩。ホマが再びあばら家に戻り、チョークで聖なる円を描きなおして立ち上がると、もうそこに女が立って待ちかまえていた。
「ひひひひひ……一日考えて分かったのよ。10の100乗ラジアンの座標が。じゃ、遠慮なく入るわよ」
「待った、待ったー。その問題の回答はもう締め切った。惜しかったな。えっと、次の問題を出すぞ。円周率の小数点以下で、1が1000回続けて表れる部分は小数第何位からか答えろ」
「え、1が1000回!? えーと、3.14159265358979323846264338327950288419716939937510582097494459230781640628
620899……そんなの分かるわけないじゃない! だいいち1が1000回続けて表れる保証なんてどこにもないわ」
「どこにも表れなければその証明をしてみせろ。しかしもし表れるなら、どこから表れるかは神様がご存知のはずだ。神様に聞いてみるんだな。でも妖女のお前が神様にものを尋ねるなんて出来っこないかな。ハハハハ」
「き、きぃー悔しい! 覚えてらっしゃい!!」
そう言って妖女は棺に乗り、棺は窓を突き破って地の果てまで飛び去っていった。
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目次
上段の『☆ 索引』、及び、下段の『☯ 作家別索引』からどうぞ。本や雑誌をパラパラめくる感覚で、読みたい記事へと素早くアクセスする事が出来ます。
執筆陣
HN:
快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。
❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。
❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。
✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。
☃ ちゅうごくさるなし
主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。
♘ ED-209 〜 ブログ引っ越しました。
☠ 杏仁ブルマ
セカイノハテから覗くモノ
我ら一同、只管に【快文書】を綴るのみ。お気に入りの本の頁をめくる感覚で、ゆるりとお楽しみ頂ければ僥倖に御座居ます。
※ 基本的に当ページはリンクフリーです。然し乍ら見易さ追求の為、相互には承っておりません。悪しからず御了承下さい。※
❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。
❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。
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☃ ちゅうごくさるなし
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♘ ED-209 〜 ブログ引っ越しました。
☠ 杏仁ブルマ
セカイノハテから覗くモノ
我ら一同、只管に【快文書】を綴るのみ。お気に入りの本の頁をめくる感覚で、ゆるりとお楽しみ頂ければ僥倖に御座居ます。
※ 基本的に当ページはリンクフリーです。然し乍ら見易さ追求の為、相互には承っておりません。悪しからず御了承下さい。※
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