忍者ブログ
AdminWriteComment
 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2017/10/20 (Fri) 17:53:47

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

No.317
2010/06/25 (Fri) 00:41:00



高校生は数学の問題を解くときに、図を描くのを嫌がる場合が多い。
たとえば「AB=15, BC=16, CA=9 である三角形ABCにおいて、円が内接し、円と辺BC, CA, ABとの接点をそれぞれ P, Q, R とする。このときARの長さを求めよ」というような問題を最近やった。そこでいきなり式を書き始める愚かな生徒がいる。この図を描けば左の図のようになる。
図が描ければ、AR = x とおけば、円と接線の性質からAQ = AR = x , BP = BR = 15-x , CP = CQ = 9-x となることが見て取れる。よって BC = BP + CP = (15-x)+(9-x) =24-2x となり、したがって16 = 24 -2x となり、これを解いて x = 4 , つまりAR = 4 となる。

四角形の内接円にこの話を使うと、真ん中の図の四角形ABCD について、AB + CD = BC + DA という式が成り立つ。
なぜなら、円と辺 AB, BC, CD, DA との接点をP, Q, R, S とすると、AP = AS = x , BP = BQ = y , CQ = CR = z , DR = DS = w とおける。このとき
AB + CD = x + y + z + w , BC + DA = y + z + w + x
となるから AB + CD = BC + DAである。
あとでこのことを使って、円に外接する四角形の面積を求める公式を証明しよう。

まず一般の四角形の面積の公式を証明しよう。右の図の a, b, c, d を4辺とする四角形において、a と b とにはさまれた角を E , c と d とにはさまれた角をF とする。このとき四角形の面積を K とすると
K^2 = ( s - a )( s - b )( s - c )( s - d ) – abcd cos^2(( E + F )/2 ) (1)
(ただし s = ( a+b+c+d )/2 )
がなりたつ。これを証明するために、E, F 以外の2つの角を結ぶ四角形の対角線の長さを n とする。余弦定理から
a^2 + b^2 – 2ab cos E = n^2 = c^2 + d^2 – 2cd cos F .
よって
a^2 + b^2 – c^2 – d^2 = 2ab cos E – 2cd cos F . (2)
いっぽうで
K = (1/2)ab sin E + (1/2)cd sin F .
したがって
4K = 2ab sin E + 2cd sin F . (3)
(2), (3) の両辺を2乗して加えると
( a^2 + b^2 – c^2 – d^2 )^2 +16K^2
= 4a^2 b^2 cos^2 E – 8abcd cos E cos F + 4c^2 d^2 co2^2 F + 4a^2 b^2 sin^2 E + 8abcd sin E sin F + 4c^2 d^2 sin^2 F
= 4a^2 b^2 + 4c^2 d^2 – 8abcd (cos E cos F - sin E sin F)
= 4a^2 b^2 + 4c^2 d^2 – 8abcd cos ( E+F )
= 4a^2 b^2 + 4c^2 d^2 – 8abcd( 2cos^2 ((E+F)/2) – 1)
= 4a^2 b^2 + 4c^2 d^2 + 8abcd – 16abcd cos^2 ((E+F)/2)
= ( 2ab + 2cd )^2 – 16abcd cos^2 ((E+F)/2) .
したがって
16K^2 = ( 2ab + 2cd )^2 – ( a^2 + b^2 – c^2 – d^2 )^2 – 16abcd cos^2 ((E+F)/2)
= ( 2ab + 2cd + a^2 + b^2 – c^2 – d^2 )( 2ab + 2cd -a^2 -b^2 + c^2 + d^2 ) – 16abcd cos^2 ((E+F)/2)
= ( ( a + b )^2 – ( c - d )^2 )( ( c + d )^2 – ( a – b)^2 ) – 16abcd cos^2 ((E+F)/2)
= ( a + b + c – d )( a + b – c + d )( c + d + a – b )( c + d – a + b ) – 16abcd cos^2 ((E+F)/2)
= ( 2s – 2d )( 2s – 2c )( 2s – 2b )( 2s – 2a ) – 16abcd cos^2 ((E+F)/2) .

よって結局一般の四角形について
K^2 = ( s –a )( s – b )( s – c )( s – d ) – abcd cos^2(( E + F )/2 ).

ここで円に外接する四角形の場合、上で述べたように 
a + c = b + d
が成り立つから
s – a = ( a + b + c + d )/2 – a = ( -a + b + c + d )/2 = ( -a + c + b + d )/2 = ( -a + c +a + c )/2 = 2c/2 = c .
同様にして s – b = d , s – c = a , s – d = b となるから (1) はこの場合
K^2 = ( s –a )( s – b )( s – c )( s – d ) – abcd cos^2(( E + F )/2 )
= abcd – abcd cos^2(( E + F )/2 )
これより
K^2= abcd sin^2(( E + F )/2) (4)
を得る。

ところで円に内接する四角形の場合、E + F = 180°だから(1)より
K^2 = ( s – a )( s – b )( s – c )( s – d ) (5)
となる。この(5)はブラーマグプタの定理とも呼ばれる。
ここで d = 0 とすると、三角形の面積を求めるいわゆるヘロンの公式
K^2 = s( s – a )( s – b )( s – c ) (6)
が得られる。
また円に内接しかつ外接する四角形の場合、(4) に E + F = 180°を代入して
K^2 = abcd (7)
というきれいな式が成り立つ。


(c) 2010 ntr ,all rights reserved.
PR
[322]  [321]  [320]  [319]  [318]  [317]  [316]  [315]  [314]  [313]  [312
執筆陣
HN:
快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


 ❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。

 ❖ 呂仁為 Ⅱ 〜 昭和の想い出話や親しみやすい時代物、歴史小説などについて書きます。

 ✿ 流火-rjuka- ~ 主に漢詩の創作、訳詩などを行っています。架空言語による詩も今後作りたいと思っています。

 ☃ ちゅうごくさるなし
主に小説を書きます。気が向けば弟のカヲスな物語や、独り言呟きなことを書くかもしれません。

 ♘ ED-209 〜 PNの由来は映画『ロボコップ』に登場するオムニ社の敵役ロボットからです。今まで書き溜めてあった自身の体験談やコラムを発表するには良い機会と思い寄稿させて頂きました。是非、御読みになってみてください。そして何より皆さんに楽しんで貰えれば嬉しいです。

 ☠ 杏仁ブルマ
セカイノハテから覗くモノ 



 我ら一同、只管に【快文書】を綴るのみ。お気に入りの本の頁をめくる感覚で、ゆるりとお楽しみ頂ければ僥倖に御座居ます。









 ※ 基本的に当ページはリンクフリーです。然し乍ら見易さ追求の為、相互には承っておりません。悪しからず御了承下さい。※







文書館内検索
バーコード
忍者ブログ [PR]