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 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2017/10/20 (Fri) 17:58:56

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No.105
2009/10/21 (Wed) 01:55:22

夏の暑い盛りのことである。
近くに薬局があるのに、置き薬の営業の男が僕の家に来て「置いてくれるだけでいいので」としつこく迫ってきた。近くに薬局がない地域を回ればいいのに、と思ったが、暑さで投げやりになっているのか「置くだけなら害がないでしょう」といった台詞一本槍でこの近辺を絨毯爆撃しているらしい。最後にこの男は「三百個置いていかないと帰れないんです!」と言ったが営業がそれを言ったらお仕舞いだろう、こっちは「知ったことか」だもの。電話の営業でもそんなことを言われて腹が立つことがある。「ぜひ梅田のキャンペーン会場に来てください! その地域で来られてないのはNさんだけなんで、Nさんが来られないとキャンペーンが終れないんです!」ってそれはそっちの事情だろ。しかし飛び込みはもちろん、電話でも営業というのはいつも大変だろうと思う。小さな編プロにいたとき、人手が足りなくて電話営業を何度かやったが、百件電話して一件アポが取れるかどうか、アポが百件あって一件仕事に結びつくかどうか、ぐらいの確率だった。電話口で「御社の商品のパンフレットなど印刷物のご用件はございませんか」と自動人形のように喋り続ける。ペットショップに電話をかけてそういうことを言ったら、ペットを「商品」とは何事か、とムッとされたりということもあった。

ごく狭い経験からの感想だが、その編プロで思ったことの一つに、編集者というのは世間の「常識」をたくさん知っていなければならないが、世間の「真実」を知っている必要はない、というのがある。仮に世間で天動説がまかり通っていたら天動説を知っていればいいので、たぶんガリレオは編集者にはなれなかったろう。雑誌で天動説を書けといわれて「編集長、それでも地球は動いています!」なんて叫んだって「それは自分の論文にでも書けや」と言われるだけだ。僕も雑誌の健康特集で、「健康に良いびわエキス」という記事を自信を持って書いたら、真実はともあれ、びわが健康にいいなんて誰も思っていないから却下! なのだ。たとえば学校現場でのモンスター・ペアレントなるものが話題になりだしたのはつい最近のことで、以前はいくら親が学校に無理難題をふっかけている事例があろうと、マスコミは「教師が悪いに決まっている、教師を叩け!」の一本槍だったのだ。それがある教員が保護者対応に神経を参らせて自殺した、という事件が起こって初めて「親が悪いのかも」という発想がマスコミに出てきた。

話は違うが学歴ってなんだろう。自分はごく単純な人間だから、大学は勉強するところ、だと思っていたが、むかし就職活動した際、少なくとも就職する人間にとっては「大学は勉強するところではない」という誰も口には出さない暗黙の申し合わせが存在するのではないか、と感じたのだった。企業にとっては、表向きは面接で「何を勉強してきたか」と尋ねはするが、「本当に勉強が好きな人間」には来て欲しくないのではなかろうか。本音の部分では、勉強は落第しない程度にやって来ていればよくて、むしろスポーツやアルバイトに精を出して「コミュニケーション能力」を磨いている学生に来て欲しい。口には出さないけどその本音を空気で分かってね、と言っているように感じた。僕のように「大学は勉強するところ」という大義名分を真に受けてきた人間には実は用がなくて、大学はおもに「大卒」という肩書きを得るための場所だ、と分かっていてほしい。就職の面接はこういう恐ろしく込み入った「空気を読む術」が要求されているようで常に苦手だった。こういう「暗黙のルール」が分かっていない人間にとっては、就職の際、高学歴というのもちっとも有利にならないのではなかろうか。

(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
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執筆陣
HN:
快文書作成ユニット(仮)
自己紹介:
 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


 ❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。

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 ☠ 杏仁ブルマ
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