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 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2017/08/19 (Sat) 07:03:56

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No.518
2011/12/17 (Sat) 09:28:50

 真冬の晴天が続く。

 この時間にオフィスに帰っても、見上げる空は抜けるほど蒼い。
 午前中は世田谷に仕事で行っていた。用事を済ませて東急世田谷線・・・まるで都電の兄貴みたいな電車だが・・・に乗って世田谷で降り、帰りは若林まで銀杏並木の舗道を歩きながら、古道具やらアンティークやら、ついでにブックオフまで覗きながら松陰神社の前を通って、若林から三現茶屋まで世田谷線で戻った。

 三現茶屋は10年以上も前に、小生にいろんなことを教えてくれた義兄が入院していた病院がある。義兄は既に鬼籍に入ってしまったが。

 北陸に住んだ頃、義兄の入退院を聞いて数度訪ねたこの街は、通りや街の趣はさほど変わらないが、立ち並んだ店にはやはり店舗寿命と言うかサイクルがあるようだ。 駅の傍のSEIYUにも入ってみた。10年以上も前に覗いた時にはもっとそれらしい売り場だったのに・・とも思う。イトーヨーカ堂と並んでSEIYUも高度成長期の昭和40年代にはかなりの出店攻勢をかけていた。ダイエーがローソン、ヨーカ堂がセブン・イレブン、西友(西武)がファミリー・マート・・・。

 高度成長期に有効であった広い売り場はやがて、己が生み出したコンビニエンス・ストアによって食い荒らされ、活気のあった売り場からは従業員も客の姿も消え、売り場を閉じるか極端な人員削減によって、息も絶え絶えで生きていく。
 手間のかかるディスプレイなどなく、平台とハンギングできるラックだけだ。

 いいものか着たいものかも分からない、魅せられない。

 レジに列ができていたのは、孫にクリスマスの玩具を買い求める年寄りと食品レジだけだった。

 なんとなく、かつての面影を求めて通りを歩いたが「確か此処にあった古本屋で影丸を求めたはずだが・・」と言う店は煙草屋になっていたり、個性的なクロージングを提供していたような店はリサイクルショップに変わっていた。

 リサイクルや古道具屋と言うのは意外と面白い。
 品揃えのセンスや陳列にもよるのだろうが、バラエティも個性も両立していて飽きない店が多い。古着屋の割に高いのが難点だが。

 かつては、ファッションとかアパレルとか持て囃された時代があったし、デパートの売り子にも憧れた時代があった。
 スーパーの売り場に魅力がないのはアメリカの管理の仕方を学び過ぎて、日本のマーケットのリサーチを忘れ、しかもそのリサーチした情報も顧客第一主義と言いながら置き去りにしてしまった
 戦略が取り返しのつかないミスだったんだろう。

 たとえば、いつもと違う電車に乗り、違う町の現場へ出かけても同じような黒いダウンを車内で何割くらいの人が着てるか?年齢だと?男女比は?ルーズに着てる?ぴったり目?それとももっと違う何か?背中にロゴが入ってるとか・・・?こんな情報を自らの目で得ていたとする。
 自分の店で並んでいるモノや、自店に来店する客はどんな黒いダウンを着ているのだろう?ユニクロばっかりか?・・・こんなことを楽しみながら自店の仕入れやディスプレイを考えているような店ってきっと楽しいだろう。

 昔は自分もそうだった。
 そんなこと考えたって仕方ない・・・PCの画面にかじりついてゲーム機みたいなスキャナーで在庫を取って本部の云う事を聞くだけさ・・。

 今はどこでもそうだろう。合理化省力化の名のもとに現地現場、現物なんて言わないのかもしれない。

 だが、こんな時代だからこそ他にない楽しみを求める時代でもある。

 
 世田谷の銀杏の落葉は世相を嘲笑うかの如く、真っ黄色で鮮やかだった。



 (c)2011 Ronnie Ⅱ , all rights reserved.




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快文書作成ユニット(仮)
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 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


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