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 『読んで面白い』『検索で来てもガッカリさせない』『おまけに見やすい』以上、三カ条を掲げた〜快文書〜創作プロフェッショナル共が、心底読み手を意識した娯楽文芸エンターテイメントを提供。映画評論から小説、漢詩、アートまでなんでもアリ。嘗てのカルチャー雑誌を彷彿とさせるカオスなひと時を、是非、御笑覧下さいませ。
No.
2024/05/03 (Fri) 16:34:34

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No.87
2009/10/16 (Fri) 05:04:10

2007年4月15日でしたか、三重県中部を震源とする地震があって、大阪でもけっこう揺れました。
次の日の朝刊で読んで知ったんですけど、「緊急地震速報」というものがいま試験的に行われていて、病院や工場、一部の一般家庭に「今から10秒以内に地震が来ます」のような予報が配信されてるんだそうですね。
http://members.jcom.home.ne.jp/mikedo/Guidepost_Culture_292Urgent_earthquake_news_flash.htm

今回の地震でも、四日市市で2秒前、桑名市で5秒前、名古屋市で10秒前に予報されたそうです。2秒前の予報ではちょっとなすすべがないような気もしますが、10秒前なら、家の中の火を消して安全な場所に移動するぐらいのことは出来そうです。

地震はP波(縦波)とS波(横波)からなっていて、被害をもたらすのは後者だけど速く伝わるのは前者であり、そのP波を検知することでこうした予報が可能になるそうです(自分は物理には不慣れで、縦波というものがよくイメージできないのですが……)。

この予報が全国で行われるようになるのなら、地震の前の10秒間に何をすべきか、普段から考えておくといいですね。
寝ぼけているときに火事や地震が来て、家を脱出したのはいいけれど慌てて持ち出したのが枕だった、なんて古典的なボケをかまさないためにも、10秒間に確保すべき貴重品などを決めておくといいなと思いました。
4月15日に揺れたときも、自分はPCでDVDを観ていたのですが、避難する前にプレイヤーのストップボタンを押さなきゃと思ってしばらくマウスを操ってしまいました。馬鹿ですね。予報があったら、そんなことしないで済むような気もします。

でも、地震だから「十秒前」もある程度有効ですが、「十秒後に核ミサイルが飛んできます」「十秒後に日本が沈没します」などと言われたらどうしようもないですね。「十秒後にバルンガが来ます」なんて言われたら、マイミクの皆さんにお別れを言う暇もなさそうです。
(バルンガ:「ウルトラQ」に出てきた、電気、ガスなどあらゆるエネルギーを吸い尽くす怪物。)



話かわって。


「生物物理学」というものがあるそうですね。
動物の体型についてちょっと気になっていたことがあって、生物学科出身の人に尋ねたとき、そういう分野があることを教えられました。
気になっていたのは、象とかカバのように、大きな動物になるとずんぐりした体形になるのが自然だと思うけれど、なぜキリンはほっそりした体つきをしているのかということでした。
なぜずんぐりしているのが自然かというと、同じ形の立体が二つあって一方が他方の2倍の高さのとき、表面積は4倍、体積は8倍になる(「表面積の比は相似比の2乗、体積の比は相似比の3乗」)。動物の体重はその体積に比例しそうだから、シルエットが同じで身長が2倍になれば、(表面積は4倍で)体重は8倍。ところが動物の骨が支えることができる体重は、骨の断面積に比例すると考えられるから、骨のシルエットまで同じで身長が2倍になれば、支えきれる体重はもとの4倍でしかない。だから小さな動物のシルエットのままで大きな動物になるのは難しいことで、大きくなればなるほどぶっとい骨を持った、ずんぐりした体形なのが自然と考えられる。。。
で、キリンについては、体の中には非常に太い骨が通っていて、足がほっそりして見えるのは肉がほとんど付いていないからなんだそうですね。
生物物理学では、上記のような視点も含めて、物理学的な角度から生物を研究するみたいです。

ところでウルトラマンは、身長が40メートルで体重が3万5000トンです。身長が人間の約20倍ですが、仮に体重70キロの人間の身長が20倍になったら、体重は8000(=20^3)倍ぐらい、つまり560トンぐらいだろうと思います。つまりウルトラマンは、シルエットは人間そっくりですが、体の骨や肉の密度は人間の60倍以上という恐るべき動物です。きっと体の中のほとんどが硬い骨からなっていることでしょう。
モスラも、単に蛾が巨大化したものだとは考えられません。蛾があんなに大きくなったら、上と同じ理屈で、飛ぼうとした瞬間に翼が折れます。

……なんていうつっこみは、SF、とくに特撮ものを観るに際しては「あまりよろしくない」と誰かが言っていました。
実をいうと僕も同感です。SFは娯楽であって学術論文ではないのだから、多少誇大な数字が出てきても、深く考えずに楽しむのがいいんだと思います。レイ・ブラッドベリのSF小説には「零下1000度」なんていう有り得ない温度が出てきたりしますが、たとえ科学に詳しい読者であっても、いちいちつっこみを入れるのは無粋なように僕には感じられます。
「科学的にものを観る」というのと「娯楽として細かいことは気にせずに楽しむ」という、二つのチャンネルを自由に切り替えられたほうが、きっと楽しいだろうと思うんですね。
「空想科学読本」のようなものも、ある種の面白味はありますけど。

(c) 2009 ntr ,all rights reserved.
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 各々が皆、此の侭座して野に埋もるるには余りに口惜しい、正に不世出の文芸家を自称しております次第。以下、【快文書館】(仮)が誇る精鋭を御紹介します。


 ❁ ntr 〜 またの名を中村震。小説、エッセイ、漢詩などを書きます。mixiでも活動。ふだん高校で数学を教えているため、数学や科学について書くこともあります。試験的にハヤカワ・ポケット・ブックSFのレビューを始めてみました。

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